想い・マインド

【中庸を生きる】ヴィーガン11年目に感じる心の変化

みなさまこんにちは🌜
植物療法士のさとみ(@stm_nd)です(*ˊᵕˋ*)

わたしは「美容家」を名乗っているし、コスメのお仕事をしているので、初対面の方にはヴィーガンやベジタリアンも自分の健康や美容のため、と思われることが多いです。

 

でも元々のキッカケは、畜産でお肉にされる動物たちがどんなに残酷でかわいそうな目に遭わされているのかを知ったからだし、
畜産がもっとも環境破壊に繋がっているから、それだけが理由でした。

愛とか思いやりの気持ちから始めたヴィーガン。
発信していると人に健康について聞かれることが増え、人に勧める以上きちんと勉強していなくちゃ無責任になってしまうと思って、いろんな講座を受けて、本もたくさん読んで、資格もたくさん取りました。
書籍や講座だけでも数百万は余裕で使っています😅

 

勉強していく中で、プラントベース(植物性)のヴィーガンの食事が実はアンチエイジングにもよくて、健康にもいいことを知って、
さらに数年前からはいろんな考え方の変化があって、動物愛護からだけでなく、皆さんの健康や美容に役立つという寄り添うスタンスでやっていくことを選びました✨

 

ここに至るまでは、長いこと動物愛護の活動をしていて、毛皮反対のデモ活動に参加していた頃もあるし、地元でチラシを配ったり、
畜産で傷つけられる動物たちのことをSNSやブログで発信したり、企業に意見を送ったりしていました。
当時は、相手の生活の一部を否定するように受け止められてしまって、批判やアンチもものすごく多かったです。

酷い時には、ツイッターが炎上してまとめサイトや2ちゃんねるに晒しあげられて、わたしのフェイスブックから写真や実名、個人情報をばら撒かれて、
家に行くとか居場所を突き止める、など脅されたこともありました。

 

最近ではモスバーガーがソイパティのバーガーオプションを出したり、アメリカのKFCやカナダのマクドナルドで植物性のヴィーガンの代替肉が大ブームになってテレビでも取り上げられたり日本も少しずつ理解や受容が広まっていますが、当時は本当に理解されず大変な時期でした。

周りにも一人もいなかったですし、家族の理解もなく、完全に孤立状態でした…💦

 

ヴィーガンを続けて6〜7年目の頃くらいから、そういう「活動」というスタンスから、違う形の発信に変えたいなと思い始めました。
その理由は、同じ仲間であったヴィーガンの方からの批判や仲間同士の足の引っ張り合いを見たり、自分が経験したことでした。

それがきっかけで活動をやめてしまった人、集まりにも参加しなくなった仲間も見てきました。
わたし自身も、ヴィーガンの人から、当時立ち上げていたアニマルライツの団体の理事をおろせと、言ってもない言葉を広められたり、影でお肉を食べていると嘘を流されたり、フェイスブックで悪口を書かれたり、会ったことも話したこともない人に勝手なイメージで叩かれたりしました。

みんな動物を助けようとか、地球に優しい生き方をしよう、と思って選んだライフスタイルなのに、同じ目標を持った人同士すら叩き、汚く罵る姿を見て、
ふと自分の在り方に重ねてみたんです。

自分は強く相手を否定するような言葉を言ったわけでなくても、相手はどう受け止めているんだろう?と。

少なからず否定をされれば人は自己防衛したくなるし、自分の正しさを正当化したいがために、必然的に相手を否定してしまう。
そこに争いが生まれてしまう。

自分が「正義」の立場に立った瞬間、必然的に相手が「悪」の立場に立つことになります。
それはヴィーガンやベジタリアン同士でも同じだし、
添加物とってるから偽物だとか、ビジネスにしているから金儲けが目的だとか、自分の「正義」で相手を裁いてしまう。

 

でもそれって本当に、平和を生む活動なのでしょうか?
ヴィーガンで自分は完璧ですって思ってしまうかもしれない。わたしにも、自分は真っ白だ、とそういう勘違いをしていた時期がありました。

でも、
日用品はプラスチック製品や食品添加物、医薬品だって動物実験しているし、
お茶も野菜も、その生産過程で農薬や肥料が使われて動物実験している。
自然栽培の野菜しか食べません、添加物一切摂りません、電磁波もウサギで動物実験しているからスマホも持ちません、病気になっても病院には行きません、薬も飲みません、
そんな完璧なヴィーガンっているのでしょうか?

 

みんなグレーなのに、相手が黒いって悪口言っているに過ぎません。
ネットで他人の悪口を書いているそのパソコンやスマホだって、動物実験しています。
結局どこかで自分の生活を守りながら、それぞれが不自由しない範囲で線引きしているだけ。
みんな生活のバックグラウンドや事情だって違うし、自分がそれをできているからといって、相手も同じことを同じようにできるかといえばそうじゃない。

誰も本当のことや抱えている事情は、本人の立場になってみなければわからないのだから。

わたしはクリスチャンでもないし、無宗教ですが、聖書の【ヨハネ福音書(口語訳)8章3-11節】にこんなお話があります。

律法学者たちやパリサイ人たちが、姦淫をしている時につかまえられた女をひっぱってきて、中に立たせた上、イエスに言った、
「先生、この女は姦淫の場でつかまえられました。
モーセは律法の中で、こういう女を石で打ち殺せと命じましたが、あなたはどう思いますか」。
彼らがそう言ったのは、イエスをためして、訴える口実を得るためであった。しかし、イエスは身をかがめて、指で地面に何か書いておられた。
彼らが問い続けるので、イエスは身を起して彼らに言われた、

「あなたがたの中で罪のない者が、まずこの女に石を投げつけるがよい」。

そしてまた身をかがめて、地面に物を書きつづけられた。
これを聞くと、彼らは年寄から始めて、ひとりびとり出て行き、ついに、イエスだけになり、女は中にいたまま残された。
そこでイエスは身を起して女に言われた、

「女よ、みんなはどこにいるか。あなたを罰する者はなかったのか」。
女は言った、「主よ、だれもございません」。
イエスは言われた、「わたしもあなたを罰しない。お帰りなさい。今後はもう罪を犯さないように」。

 

今でも、つい言い返そうと思う瞬間があったりしますが、その度にこの話を思い出します。
わたしの学んできたマクロビオティックでは、陰と陽、どちらかに傾いた状態が病気を作る、という考え方から、どちらにも偏らない【中庸】であることが健康に生きる方法であると教えています。

きっと心の健康もそうですよね。
だからたとえお肉が大好きな人でも、同じベジタリアンやヴィーガンでも、同じように愛を持って寄り添い、どうすればもっと相手の生活がより良くなるだろうとか、
力になれるだろう、と思った時に、健康や美容というところで力になれるな、と。

「美容家」という言葉やカテゴライズすることに自分自身がしっくりこないというのが正直なところですが、そんな思いからこのお仕事を始めました。(*^-^*)

 

これを読んでもやっとした方もいらっしゃるかもしれません。
わたしも、動物愛護の活動をしていた頃にはそんな記事を見てスーッと入ってこなかったりモヤモヤしたから。

でも今誰かを傷つけるやり方をしている方も、いつかここに気づく時が来るんじゃないかと、ほんのちょっとベジ歴の長い先輩のわたしの戯言でした。

 

それではまた…💫🌎

ABOUT ME
Satomi Noda
社会起業家、環境活動家。ヴィーガンコスメブランド『LA VIE STELLA(ラヴィステラ)』代表取締役社長(Founder & CEO)、ブランドプロデューサー。 「7世代先も持続可能なビジネス」をモットーに、日本におけるサスティナブルな消費文化の普及と、人、動物、環境に優しいライフスタイルの普及に努める。 2020年アジアベジタリアンアワードノミネート。
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