環境保護

「産まない」という選択。

こんにちは🌞
植物療法士のさとみ(@stm_nd)です(*ˊᵕˋ*)

最近、「LIONライオン〜25年目のただいま」という映画を観ました。
血縁を超えた家族愛をテーマにした作品で、オーストラリアの夫婦が主人公であるインドの孤児の里親になり、家族としての絆を繋いでいくという、実話を元にしたストーリーです。

この映画で主人公サルーの里親になった、ニコール・キッドマン演じる養母がサルーに

「本当の子どもだったのならこんな思いをしなくて済んだのに。」
と言われた時、彼女は

わたしは子供ができなかったわけじゃないの。あえて子供をもうけなかった。意図して子どもを作る必要は無い。資源問題や貧困問題を考えた時、産み増やすよりも、今すでにこの世界にある命を大切にすべきと私たちは思ったから養子を迎え入れた。

と話しました。

インターネットで感想を読んでいたら、この言葉は多くの方にとって新しい価値観だったようです。
でも実はわたしも以前から子どもを持つことに関して彼女と同じ考えをもっていたので、彼女の言葉にはみなさんとは違う意味でびっくりしました。

 

そしてこの件を先日Twitterでつぶやいたところ、思いもよらず様々な方から共感をいただきました。

このツイートを投稿するかすごく悩んで、
おそらくデリケートな問題だけに批判もたくさんくるだろうな、と思っていました。

でも実際の反応は思いのほか優しいもので、

共感します!
わたしもです!

という方が多くいらっしゃいました。

 

過去にパートナーと子どもの話になった時に

生物的な本能を放棄するなんておかしい
子どもが産める体なのに産まないなんて女性失格だ

など、自分の考えを全否定され、変わり者のレッテルを貼られた経験があるから、どこか自分の中で人に言ってはいけない話なのだと、ずっとオープンにできなかったのです。

 

この考え方が原因で恋愛がうまくいかなくなるケースが多く、

さとみ
さとみ
新しく産むより、今地球上で愛や助けを必要としている子どもたちや動物たちを引き取って里親になりたい

というわたしの考え方はなかなかパートナーには受け入れてもらえないものでした。
(日本だと特に、「○○家の血筋」「血を分けた子ども」という概念が強い気がします。)

もちろん子どもは好きだし、いつか家族ができれば、とは思います。
でも、必ずしもそれが自分の血が通った子どもでなければいけないというこだわりを、わたしは感じないのです。

 

我が家には11年連れ添った猫がいますが、その猫だって血は繋がっていません。
だけど、一緒に暮せばそれは大切な家族です。
命をかけても守るくらい大切に思い、愛しています。

夫婦だって、元々は他人です。

人同士もきっと、肌の色や血のつながりを超えて家族として、親子として、愛し合っていきていくことができると思っています。

今の世の中を見渡してみると、同じ地球という星で

飢えで苦しむ子どもたちがいたり、
気候変動による森林火災、
野生動物の絶滅や密猟、
家畜動物への残酷な扱い、
犬猫の殺処分、
海水温度の上昇による珊瑚絶滅の危機・・

あげればキリがないほど多くの社会問題を抱えていて、
今すぐにでも助けが必要なのに手を差し伸べてもらえない存在が数え切れないほどいます。

世界的にも人口は増え続けていて、食糧危機がくるとも言われていますよね。

気候変動の問題に関しても、実は子供を新しく生むことは最も多くの二酸化炭素を排出し、環境負荷の低いヴィーガン食で生きるよりもはるかに多く環境に影響を与えるというデータもあります。

 

二酸化炭素排出量の比較。1番目:ひとりの子どもをもつ/2番目:車なしで生活する/4番目:グリーンエネルギーを購入する/7番目:プラントベース食

 

中国が1979年から2年ほど前までおこなっていた一人っ子政策や出生制限は、いずれは全世界が避けられないことなのです。

これらのことを踏まえて、また新しく命を産んでエネルギーや時間をかけるより、
同じエネルギーや時間、お金を今必要としているところへ使っていきたい、というのが私の考えです。

世間的には「子を生むこと」が母親の条件のような風潮がありますが、
博愛主義的な、広義な意味合いでの「母」というものも、生き方のひとつとしてあってもいいのではないかと思います。

ABOUT ME
Satomi Noda
社会起業家、環境活動家。ヴィーガンコスメブランド『LA VIE STELLA(ラヴィステラ)』代表取締役社長(Founder & CEO)、ブランドプロデューサー。 「7世代先も持続可能なビジネス」をモットーに、日本におけるサスティナブルな消費文化の普及と、人、動物、環境に優しいライフスタイルの普及に努める。 2020年アジアベジタリアンアワードノミネート。
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